「なんだあれは!!」からの寄り道。伝説の優しい巨人突如現る
こんにちは、都道府県カードで行き先が決まる旅遊び「なりゆきトラベル」をしております、ドラミです。なりゆきトラベル第一弾は茨城県!
あんこう探しの途中、車を走らせていると突如山の中に白い大きな物体が!?「なんだあれは!!」からの寄り道。
伝説の大男を知ってるかい?
その大男は、茨城県は水戸市、大串というあたりにいます。昔々、奈良時代の頃からいつもみんなを見守っている存在だという。それが彼、ダイダラボッチです。(他にもダイダラボウやダイタッポウとも呼ばれる)
こんな白い大男が山の上から急に現れるので、気になりすぎて急遽寄り道することにしました。
日本人?外国人??その正体は???
私たちが見つけたのは「大串貝塚ふれあい公園」というところにある白い巨像でした。
ダイダラボッチは遠目から見ると外国人に見えますが、日本人です。座った状態で15m25cmあります。
茨城県には各地に大男の伝説が残っていて、呼び名は少しずつ違うものの同じ人物という説が多いです。とても優しくて、村人たちのために沢山の伝説を残しているとされています。
茨城県だけでなく、全国にも同じような話があったりするので、昔はダイダラボッチが全国各地旅をしていたのかもしれませんね。
アングルがシュールですね。伝説の一部がこちら。
水戸市の伝説
大昔、今の同市大足(おおだら)町辺りの村にダイダラボウという大男が住んでいた。村の南側には高い山がそびえ、日陰になって作物が育たず、人々は貧しかった。
「この山がなければよかったのに」
村人の嘆きを聞いたダイダラボウは村人を喜ばせようと、山を北側に動かした。日は当たるようになり、作物もよく育つようになった。
え?!めちゃ、いい人!
この話にはさらに続きがあります。
ところが今度は、山を移動させたときにできた穴に水がたまり、雨が降ると村が水浸しになるようになってしまった。ダイダラボウは水が流れるように指で小さな川を作り、下流に沼をつくった。
出典:【北関東怪奇伝説】ダイダラボウ、ダイダラボッチ、ダイタッポウ…伝説の巨人たちが村人たちのためにしたこととは…(1/4ページ) - 産経ニュース
ちなみにこの動かした山は水戸市、笠間市、城里町の境にある朝房山で、指で作った沼は水戸市の偕楽園横にある千波湖なんだそうですよ。
ダイダラボッチ、自由!!
筑波山はこうして出来た
日本中をかけずり回っているだいだらぼう(ダイダラボッチ)は、遊び疲れると筑波山に腰を掛けて休んでいました。そのため筑波山の山頂はだいだらぼうのおしりの形に凹んでしまったそうです。
本当に?!と言いたくなるけど、本当にある伝説です。なんだろう…尻に敷かれた筑波山に急に親近感を感じてしまいます。
いつも上手くいく訳じゃない伝説
平沢の地で天災と疫病が立て続けに発生しました。人々は不安になるばかりで、まさに神にもすがる思いでした。それを耳にしただいだら坊(ダイダラボッチ)は、人々の救いになればと神が宿る大石を背負って平沢までやってきたのです。しかし、高峰山の中腹で石を縛っていた縄が切れてしまいました。落ちた石はなぜかだいだら坊の怪力でも動かせず、だいだら坊は無念なまま平沢を去っていきました。
伝説だからって、なんでもカッコ良くいく訳ではありません。
村人達としては疫病も大変だけど、そのままになっちゃった大岩も結構困ったと思うんだけどな…
それでも、ダイダラボッチは善意でやってるので「良いヤツ!」という伝説になっているあたり、さすがです。
気になった方はぜひ会いに行ってください
ちょっとずつ、ダイダラボッチが気になってきましたか?他にも伝説は沢山あるみたいで、夜中のうちにサプライズで橋を作ってあげたりと、お茶目な感じもあります。
この大串貝塚ふれあい公園の場所にはもともと貝塚があり、昭和45年(1970)に国の史跡として指定されました。貝塚が出来た時期は縄文時代前期(5500年前)とされていて、これもダイダラボッチが貝を食べた後とされているそうです。
大男からしたら、貝めっちゃ小さいから、おやつですかね。
ダイダラボッチの中へも
私たちは車の中からしか見なかったのですが、ダイダラボッチの土台の部分は展示室になっています。展望台もあるので、綺麗な眺めも見ることが出来そうです。
また、縄文広場には竪穴式住居なんかも再現されているので暖かかったらグルッとお散歩してみるのもいいかもしれませんね!
施設情報「大串貝塚ふれあい公園」
開園時間:終日
※巨人像、古代復元住居、埋蔵文化財センターは午時から16:15まで
休園日:なし
※園内施設は月曜日(祝日の場合はその翌日)、12月29日~1月3日
住所:〒311-1114 水戸市塩崎町1064-1
電話番号:029-269-5090